縁にギザギザが付いた十円玉
昭和26年から昭和33年にかけて製造された十円玉をいいます。この頃の十円玉には縁にギザギザがついていました。現在の十円玉についてはついていないので、区別するためにギザ十といいます。ちなみに、縁のギザギザは132本(Wikipedia)あるらしいです。
昔は自動販売機で量産
今は無理ですが、昔の自販機は例えば、十円を1枚入れて返却レバーを操作すると、入れた十円玉が出てこなかったのです。自販機内に溜まっている十円玉が出てくるシステムでした。これを利用して、私は小さい頃、十円玉を4枚入れておつりレバーを操作して、ギザ十を狙っていました。(^^)
なぜ十円玉を5枚入れなかったかというと、五十円玉が返却されるからです。だから、効率のいい4枚入れて4枚出すを繰り返していました(笑)。なぜ今はできないかというと、こちらでも書きました、1999年ごろから発生した、偽500円玉問題に対処するためです。
なぜ昔の十円玉はギザギザがあったか
戦後の高度経済成長期に差し掛かり、10円の原料である銅そのものの価値も上がってきたことから、外縁を削りとって材料として転用することを防止する側面もあったようです。ギザギザをつけることによって、少しでも銅を削って、節約に努めたなどの噂もあります。なにせ、昔の十円玉のギザ十は、みんな昔から集める習慣がありあました。(^^)
現在の十円玉の縁にギザギザがない理由
所説あるようですが、昭和32年に発行された100円硬貨が、サイズやギザギザの触感が近いことから、とくに視覚障がいのある方にとって、その違いが手触りで判断しづらくなった。という理由が最も信憑性があると思います。確かに、目が不自由な方にとって、十円玉と百円玉の違いを指先で確認するには、ギザギザがあるかないかですね。
他の硬貨は
一円玉は大きさ、重さですぐ分かります。五円玉は真ん中に穴が開いていて、縁にギザギザがありません。五十円玉は縁にギザギザが付いていますが、真ん中に穴が開いているので、この二種類は判断は容易になります。百円玉は縁にギザギザがあり、真ん中に穴が開いていません。このように日本の硬貨は、目の不自由な方のためにも考えられたデザインであったのです。
昔の十円玉には縁にギザギザがあった
期間は昭和26年から昭和33年にかけて
昭和32年に発行された100円硬貨がきっかけで十円玉の縁にギザギザがなくなった
目の不自由な方に配慮した対策であった